なごみカフェ 

~豊かなこころで、シンプルな暮らし~

リムジンに乗りたくて

一家団欒の食卓でのことです。

 

「山に行ったとき、道に迷って、麓まで下りてきたけど、

そこがどこだかさっぱりで、途方に暮れちゃって。

 

そうしたら、目の前にリムジンが停まってね、

道に迷ったんでしょう、って

最寄り駅まで送ってくれたんだよ。

ちょっと怖い感じの人たちだったけど、優しいんだ。

 

もうね、車の中が部屋みたいで、ワクワクしたよ!」

 

わたしの頭の中では、車の中が部屋みたい、が

リフレインしていました。

 

わたしもリムジンに乗ってみたい!

そう思ったのだけど、接点などまったくありません。

 

ところが、思いが届いたのか、

しばらくして、リムジンの方からやってきたのです。

 

8mはありそうな、光り輝くリムジンが、

家のすぐそばに停まっていました。

 

わたしは、目にしたとたん、そちらへ走りだしました。

おそらく満面の笑みで。

 

車の中が部屋みたい。

 

必至で中を覗くのだけど、スモークガラスで

中の様子がまったくわかりません。

 

夢中になっていると、

だれかがトントンと肩をたたきます。

 

もしかして、お誘い?

これまた、満面の笑みで振り返りました。

 

すると、そこには、見知らぬ年配のご婦人が。

 

「あなた、やめなさいよ」

 

毅然とした態度に圧倒されました。

 

今、思うと、他人の車を覗くなど、

失礼極まりないことでした。

 

でも、いつか、また、リムジンにお目にかかれたら、と

こころのどこかで思っています。

 

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 願ってみよう、思ってみよう。祈りともいえるその気持ち。だれかに話したら笑われちゃうようなことだって、頭の中は自由だもの。その思いがワクワクスイッチを押すよ。そうしたら、日常の些細なことだって、すごく楽しく思えるかもしれない。幸運がやってくるかもしれない!

 

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 本日の一杯 

 純粋な強い思いはかなう

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「思い」は不思議です。

 

お金持ちになりたい、とか

だれか持っていないかな、とかではなく、

ただ、真っすぐな思いが、

リムジンを引き寄せたのかもしれません。

 

乗ることはかなわなかったので、

どこか間違った思いだったのかもしれません。

 

それでも、思いが少しでもカタチになると信じて、

とびきり楽しいことを想像してみませんか。