なごみカフェ 

~豊かなこころで、シンプルな暮らし~

初めてのフランス一人旅~2

 

nagomi-cafe.hatenablog.com

 

フランス、パリに来た目的は

美術館巡りです。

 

パリミュージアムパスを購入して、

楽しみました。

 

日本の美術館と大きく違うのは、

作品に近づいて鑑賞できること、

筆記具の持ち込みが

許可されていることでしょうか。

 

学校の授業でも、

利用されていました。

 

生徒が作品の前に座り、

スケッチをしたり、先生の解説を聞いたり、

という光景をよく見かけました。

 

まわりに溶け込んでいるので、

微笑ましく、

鑑賞の妨げになることはありません。

 

こういうの、いいなあ、

と思いました。

 

オルセー美術館は、旧オルセー駅舎を活かしているため、天井が高く開放的で、空間の使い方が他の美術館とは異なります。ここのレストランでランチをしました。店内は光にあふれシャンデリアのガラスに反射して華やかさを増しています。比較的カジュアルに利用できるのが嬉しい。多くのテーブルにはワイングラスが並び、アルコールと一緒に食事とおしゃべりを楽しんでいます。わたしはセットメニューから料理を選び、ちょっと一杯、キール・ロワイヤルを注文。テーブルに食事が揃うと、隣席のマダムから声がかかりました。マナー違反をしているのか……焦りました。「あなたのテーブル、とても素敵ね。飲み物も含めて色の組み合わせがパーフェクト。」ちょっと嬉しくなりました。

 

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 本日の一杯

 伝える!

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ルーブル美術館は中央入口ではなく、

セーヌ川沿いにある、

ポルト・デ・リオンから

入館すると決めていました。

空いていると思ったからです。

 

アーチ型の門の両側にライオンが鎮座して

迎えてくれます。

 

いざ!

 

 

(あれ?! アーチを抜けちゃった?)

 

薄暗いトンネルのようなアーチを

行きつ戻りつします。

入口がないのです!

 

 

壁にスモークガラスをみつけました。

表示はないし誰もいません。

 

目を凝らして中を覗いても

なにも見えず。

 

わたしの行動は、きっと

まわりからみたら不審者です。

 

 

ガラスの端に黒っぽい押しボタンを

みつけました。

 

(えーい、押してみよう!!)

 

すると、ガラスが動きました。

日本によくある、

押しボタンタイプの自動ドアでした。

 

(え?!)

 

ドアの中は真っ暗で、目の前は壁です。

 

左は壁、右に行くしかありません。

先に光が見えました。

 

(入っていいのだろうか……。)

 

そう思いながらも、そろそろと進みます。

 

 

すると、突然、

 

ぬっと、大柄の男性が現れました。

 

びっくりしたのなんのって!

 

「ボンジュール!」

 

彼は笑顔で、バックはそこにおいてね、

と続けました。

スーツ姿が似合っています。

どうやら入口には監視カメラがあって、

行動はお見通しのようでした。

 

 

荷物検査が終わると、

我に返りました。

 

この光に満ちた空間。

なんて素敵なの!

なぜ観光客がいないのだろう。

 

すぐ近くのアジア・オセアニアの展示は

とても気に入りました。

 

その後、名画と言われる絵画も、

知識がなくてよくわからない作品も、

たくさん観ました。

 

まるでショッピングモールを

歩いているようで、

作品が降ってきそうで、

どこから見たらいいのか、

目が回りそうな展示室もありました。

 

素敵すぎて、いっぱいいっぱい。

 

 

わたしは、

どこもかしこも満開の桜、というより、

ぽつんとある一本の桜に惹かれる

ことがあります。

 

ルーブル美術館では、

そんな心境になりました。

 

ひとつひとつの価値が、

わからなくなってしまう感じ。

 

何度も訪れて、その時々を

楽しめばよいのですよね。

 

ルーブル美術館は、入口がいくつかあるので

鑑賞したい作品から近い入口を選んで

入館するとよいですよ。

 

中央入口は、インフォメーションなどがあり

便利ですが、そういうものに拘りがなければ

混雑を避けられるのでおすすめです。

 

 

*  *  *  *  *  *  *  *  

 

翌日は、オルセー美術館へ。

 

着いたとき、チケット売場は長蛇の列でした。

ロープが張られ、幾重にも人が連なって

何かの集会かと思えるほど。

朝一で来たのに。

 

絶句。

 

美術館はたいてい荷物検査があるので、

入館に時間がかかるのは仕方がありません。

 

これには、並びたくない!

ルーブル美術館のように、違う入口はないの?

 

 

裏口。

 

 

行ってみました。

 

 

あるではないですか!

ガラスのドアが一枚見えます。

 

そちらへ向かって歩いていくと、

これまたスーツ姿の大柄な男性が、

わたしの前に立ちはだかりました。

笑顔はありません。

 

 

勇気を振り絞って言いました。

 

ミュージアムパスを持っています。

 ここから入ってもいいですか?」

 

 

そうしたら、

その男性はすっと横によけて、

笑顔になって言いました。

 

「どうぞ。」

 

 

(ラッキー♪)

 

言ってみるものです。

 

中に入ると、チケット売場の混雑が

想像できないほど、

ゆったりと鑑賞できました。

 

もちろん、美術館や作品の素晴らしさは

いうまでもなく、

お気に入りの場所となりました。

 

 

 

こうしたい、と伝えると、

案外どうにかなるものだな、と思いました。

 

この後も、さまざまな場面で希望を伝え、

叶ったり、叶わなかったり。

 

よい経験になりました。

 

 

 

今週のお題「行きたい国・行った国」